国会で審議されている共謀罪法案の問題点とは?

いま、国会で審議されている共謀罪についてどういうことなのか勉強してみた。

共謀罪とは具体的な犯罪について、2人以上の者 が話し合って合意することだけで処罰することができる犯罪のことです。

http://www.nichibenren.or.jp/activity/criminal/icc/kokusai_keiji_c.html

これまで3回国会で審議され、人権侵害の可能性があると廃案になってきた過去がある。ここへ来てまた、2020年の東京オリンピックのテロ対策として使用できないかと法案が持ち出されたという。東京オリンピックのテロ対策という隠れ蓑でまた政府が怪しげな法案を通そうと画策している模様である。問題点をまとめてみた。

Sponsor Link

そもそも共謀罪ってなんですか?
弁護士
共謀罪とは、具体的な犯罪について、2人以上の者が話し合って合意することだけで処罰することができる犯罪のことです。 
なにが問題なんでしょうか?
弁護士
政府がこれまで提案してきた共謀罪の規定は、 国際的な組織犯罪やテロ行為の共謀だけを対象とするのではなく、600を超える重大とはいえないものを含む犯罪を合意の段階で処罰しようとするものであり、市民の自由な 生活を大きく脅かすおそれがあります。 
普通に暮らしている市民が巻き込まれることもあるかもしれないってことでしょうか。
弁護士
ないとはいえません。犯罪は、人の内心で生まれ、共犯の場合は共犯者との合意を経て、準備され(「予備」段階)、実行に着手され(「未遂」 段階)、そして、実行されて結果が生じます(「既遂」段階)。 我が国の刑法は「既遂」処罰を原則としています。 
心の中はともかく、結果が法を犯している場合に処罰されるというのが基本ということですね。でも未遂罪や予備罪などでも処罰されることがありますよね?
弁護士
「未遂」は、特に法律で定められた場合に処罰されるので あり、例外的なものといえます。このように未遂を例外扱いし、刑罰の減軽を認めていることから、「罪を犯そうとす る危険な意思」を処罰するのではなく、「法益侵害の危険性 を発生させたこと」を処罰すると考えられています。

「予備」の処罰は、未遂よりも更に例外的で、殺人・強盗・ 放火などの重大な犯罪に限って規定されています。現在、「予備」の一種である「共謀」の処罰は、いわば「危険な意思」の 処罰といえますが、このような処罰の対象となっているのは、内乱の陰謀罪・私戦陰謀罪など極めて特別な場合に限られています。

今回の法案の骨子を教えてください。
弁護士
① 長期4年以上の刑を定める犯罪(合計で600以上)② 団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるものの(組織犯罪集団の関与までは求められていない) ③ 遂行を共謀(合意)した者は ④ 原則として懲役2年以下の刑に処される。⑤ 死刑、無期、長期10年以上の処罰が科せられた犯罪の共謀 については懲役5年以下の刑に処される。⑥ 犯罪の実行の着手より前に自首したときは、刑を減免される。
どこに問題点があるのですか?
弁護士
共謀罪法案で一挙に新設して処罰しようとして いる犯罪の数は600を超えています。この中には、窃盗罪の中の万引きや詐欺罪の中の釣り銭詐欺やキセル乗車などのように犯罪の態様としては決して重大とは言えないよう な犯罪も含まれます。建造物損壊罪のように、未遂も予備も処罰されていないのに、共謀罪だけが新設される犯罪 もあるのです。 これは、「未遂」「予備」「共謀」を例外とする我が国の刑法 の原則に合致しません。
釣銭詐欺やキセル乗車が重大犯罪ではないというのは語弊があると思いますが…でも建造物損壊を企てたという意思だけで、共謀罪により捕まるということがあるわけですね。 
弁護士
そもそも、人と人とが犯罪を遂行する合意をしたかどうか、合意の内容が犯罪にあたるかどうかの判断はたいへん難しいといえます。人と人との合意の有無は、その場にいない第三者から見て、すぐに分かるものではないからです。このように第三者から見て分かりにくい段階から処罰する ことにすると、捜査機関の判断によって恣意的な検挙が行われたり、日常的に市民のプライバシーに立ち入って監視するような捜査がなされるようになるかもしれません。これでは市民の人権に及ぼす弊害が余りにも大きいと考えられます。
なんか怖い感じは伝わってきます。
弁護士
共謀罪は、人と人とのコミュニケーションそのものが犯罪行為となるので、共謀罪を検挙し、立証するためには、 通信傍受(盗聴)が有効と考えられることも予想されます。 また、通信傍受に限らず、共謀罪を検挙・立証するために、 会話傍受(室内盗聴)が導入されたり、警察官が組織の中に入って情報収集する潜入捜査などが導入されるおそれもあ ります。
でも国際的な条約を批准しなければいけないからこの法案が必要なんでしょう?
弁護士
日本政府は、すでに締結した国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約=パレルモ条約が「重大な犯罪」について共謀罪を設 けることなどを求めていることから、この条約を批准する ために必要だとして、共謀罪法案を国会に提出しようとしていると報道されています。
国際的な条約を批准するために共謀罪法が必要ではないということですか?
弁護士
政府は、共謀罪法案を成立させなければ本条約 を批准できないと説明してきましたが、そのようなことは ありません。 日弁連が調査した限りでは、この条約を批准した各国と も、その国の法制度で既に条約を満たしているとするか、 多少の法整備をするなどして批准している国がほとんどです。つまり、各国の国内法の原則に合わせた立法がなされればよく、それは日本でも同じです。
日本では特にこの法を通さなくても犯罪を阻止できるというのは本当ですか?
弁護士
日本には、すでに、重大な法益を侵害する犯罪などに、 例外的に陰謀罪が8、共謀罪が15、予備罪が40、準備罪が9存在しており、判例上も一定の要件を満たした場合に 共謀共同正犯として犯罪に共謀した者を処罰することも認められています。それだけでなく、我が国においては、テ ロ関連条約のうち 「核によるテロリズムの行為の防止に関する国際条約」を除く全てを批准しており、条約上の行為を 国内法で犯罪と規定しており、そこでも未遂以前の段階から処罰できる体制が整っています。
具体的にいうとどういうことでしょう?
弁護士
例えば、アメリカ合衆国では適法に銃を所持することが可能ですが、我が国では、銃砲刀剣類所持等取締法により、銃砲や刀剣の所持自体が厳しく規制されています。これらにより、実質的には、組織犯罪集団による重大な犯罪については、未遂以前に処罰することができ、条約の批准は十分に可能となっています。 さらに600を超える共謀罪を新設する必要はないのです。

 

http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/committee/list/kokusai_keiji/data/kyobozai_leaflet_5.pdf よりまとめ

 

    
data-matched-content-rows-num="4,2" data-matched-content-columns-num="1,2"

コメントを残す

お買い得情報




サブコンテンツ

このページの先頭へ