エネルギー基本計画案の序文から「福島原発事故の深い反省」を削除

4月4日、自民党の政調部会で「原発を重要なベースロード電源」とする

新しい政府の「エネルギー基本計画」案が了承された。

安倍内閣は4月11日にも閣議決定する予定。

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【ネタ元 朝日新聞デジタル2014年4月4日17時49分 】

 

政府が策定中のエネルギー基本計画の序文から平成26年2月25日付の原案には

記載していた東京電力福島第一原発事故への「深い反省」を削除していたことが、

4月4日判明した。

自民、公明両党に示して削除されたのは、計画原案の序文の「はじめに」にあった、

「政府および原子力事業者は、いわゆる『安全神話』に陥り」や、過酷事故に対する

「深い反省を一時たりとも放念してはならない」

などの文言だという。一部議員は削除に強く反発し、議論の継続を求めた。

【ネタ元 共同通信 2014/04/04 12:42

 

この国はどこへ向かおうとしているのか。原爆を落とされても原子力の恐ろしさを

認識せず、原子力発電を国のベースロード電源だという。ベースロード電源とは、

発電コストが低廉で、昼夜を問わず安定的に稼働できる電源のことをいうらしい。

発電コストが低廉とは笑える話だ。これだけの事故後の天文学的な損害賠償費用、

放射能による国の疲弊を体験しながら、それでも原発は安いというのだから。

 

 

今年の2月25日に経済産業省が出したエネルギー基本計画案の序文は

下記の通り。

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震災前に描いてきたエネルギー戦略は白紙から見直す。原発依存を可能な限り
低減する。東京電力福島第一原子力発電所事故で被災された方々の心の痛みにし
っかりと向き合い、寄り添い、福島の復興・再生を全力で成し遂げる。ここが、
エネルギー政策を再構築するための出発点であることは言を俟たない。

2011年3月11日に発生した東日本大震災と東京電力福島第一原子力発
電所事故は、我が国の社会に対して甚大な被害を与えた。政府及び原子力事業者
は、いわゆる「安全神話」に陥り、十分な過酷事故への対応ができず、このよう
な悲惨な事態を防ぐことができなかったことへの深い反省を一時たりとも放念
してはならない。
発生から約3年が経過する現在も約14万人の人々が困難な避難生活を強い
られている。原子力賠償、除染・中間貯蔵施設事業、廃炉・汚染水対策や風評被
害対策などへの対応を進めていくことが必要である。また、使用済燃料問題、最
終処分問題など、原子力発電に関わる課題は山積している。
これらの課題を解決していくためには、事業者任せにするのではなく、国が前
面に出て果たすべき役割を果たし、国内外の叡智を結集して廃炉・汚染水問題の
解決に向けた予防的かつ重層的な取組を実施しなければならない。
事故の反省と教訓を将来に活かすべく、2012年9月には、独立した原子力
規制委員会が発足した。新たな規制組織による新規制基準は、福島事故の反省・
教訓を踏まえ、世界で最も厳しい水準となっている。「安全神話」から決別し、
万が一の過酷事故に対処するため、関連設備等のハードにとどまらず、緊急時の
意思決定メカニズム及び対応手順の実効性までが審査・検討の対象とされた。こ
れにより、安全性向上のための新たな、根本的な対策強化が要求されていくこと
になる。
また、原子力安全は、本来、事業者自らも安全向上対策を講じることによって
確保されていくものである。事業者自身がこの重要な責務を担い、安全を競い合
い、原子力安全文化を醸成する。国民のみならず世界中が厳しい目で注視してい
ることを決して忘れてはならない。

我が国経済に目を向けると、景気回復の裾野は、着実に広がっている。リーマ
ンショック後に0.42倍まで落ち込んだ有効求人倍率は、6年3ヶ月ぶりに1.
03倍を回復し、北海道から沖縄まで全ての地域で、1年前と比べ、消費が拡大
した。日本銀行が2013年12月に発表した全国企業短期経済観測調査(短観)
では、中小企業の景況感も、製造業で6年ぶり、非製造業で21年10ヶ月ぶり
に、プラスに転じたところである。

 

今後、企業の収益を、雇用・投資の拡大や所得の上昇につなげていき、経済の
好循環の実現を目指す。
また、2020年には、東京においてオリンピック・パラリンピック競技大会
が開催されることが決定され、国際的な重要イベントを成功裏に実現するための
準備期間へと入ることとなった。
こうした好循環に入りつつある経済や国際的な重要イベントの準備を確実に
支えるのは、あらゆる国民生活・社会活動の基盤となる安定したエネルギー需給
構造である。
一方、現代社会を支えるエネルギーの需給構造は、全容を容易に理解すること
が困難なほど、複雑かつ緻密で、国境を越えて国際的拡がりを持つものとなって
いる。エネルギー需給構造に潜むリスクも多様性を増し、どんなものであれ社会
の広範囲にわたって多大な影響を与える危険性を孕むものとなっている。
このようなエネルギー需給構造を我が国にとって最適なものとすることは、簡
単に解決策を見つけ出せるようなものではなく、詳細な状況把握と戦略的な課題
解決に向けた現実的な取組によって初めて実現できるものである。
つまり、エネルギー政策に奇策は通用しない。

未来に向けて、政府は、我が国の国民生活と経済・産業を守るための責任ある
エネルギー政策を立案・実行しなければならない。国民生活と産業活動の血脈で
あるエネルギーの安定的な確保は、我が国の安全保障そのものである。電力供給
構造における海外からの化石燃料への依存度が第一次石油ショック当時よりも
高い状況にあり、我が国のエネルギー安全保障を巡る環境は厳しい状況にあると
いわざるをえない。また、こうした状況は、エネルギーコストの上昇と温室効果
ガスの排出量の増大の原因となり、我が国の経済・産業活動や地球温暖化対策へ
の取組に大きな影響を与えている。この現実を一刻も早く打破する必要がある。
我が国が目指すべきエネルギー政策は、世界の叡智を結集させ、徹底した省エ
ネルギー社会の実現、再生可能エネルギーの導入加速化、石炭火力や天然ガス火
力の発電効率の向上、蓄電池・燃料電池技術等による分散型エネルギーシステム
の普及拡大、メタンハイドレート等非在来型資源の開発、放射性廃棄物の減容
化・有害度低減など、あらゆる課題に向けて具体的な開発成果を導き出せるよう
な政策でなければならない。そして同時に、地球温暖化問題解決への貢献といっ
た国際的責務も正面から受け止めつつ、国民一人一人の意見や不安に謙虚に向き
合い、国民の付託に応えるエネルギー政策である。
世界的に見れば、エネルギーの安定的確保は人権、環境など社会そのものの在
り方に関わる人類共通の課題である。我が国の挑戦が、世界の子供たちの将来を
希望に満ちたものとする、そのような貢献となることを目指したい。

平成26年2月25日 経済産業省 エネルギー基本計画案 序文より引用

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赤字部分が削除されたとニュースになっていた部分だが、ピンク字部分の文言は

削除されていないのであろうか。この経済産業省の序文はなかなかいいこと言ってる

と思うのに、肝心の部分を削除されてしまったということだろう。

安倍内閣は、今年度中の原子力発電の再稼働を目指しているため、福島原発の事故

のことは思い出して欲しくないのである。

さらに、原発推進派の映画が4月中旬に公開されようとしている。「パンドラの約束」だ。

自民党の電力安定供給推進議員連盟(細田博之会長)も2月中旬に議員向けに

この映画の試写会を開いたというからなんとかの肝入りである。

 

日本人の多くは身をもって体験してもそれをすぐに忘れる体質らしい。

原爆を投下されても原子力の恐ろしさを忘れてしまい、

原子力発電を国のエネルギー基盤にしてきた。

世界で唯一日本は原爆を投下されて被爆した国だ。

普通なら世界一「核兵器廃絶、戦争反対、原子力NO」を叫ぶ国となる筈だろう。

それなのにそうすることはなかった。

 

そして原爆と同じ原理である原子力発電を国を上げて推進した結果、

地震をきっかけに事故を起こし、チェルノブイリを超す

世界で最も酷いレベル8の原発事故を3年前に起こした。

世界中で唯一日本はレベル8という未曽有の原発事故を起こした。

その結果現在日本のほぼ半分くらいの土地が放射性物質で汚れる結果となって

しまった。土地が汚れ、海が汚れ、川が汚れている。

普通なら世界一「原子力発電NO」を叫ぶ民族となる筈だろう。

それなのにそうすることはない。

イタリアやドイツが日本が起こした原発事故の酷さを見て、

早急に国民投票を行い「原子力発電」にNOを告げたというのにである。

 

安倍内閣はこの夏、原子力発電所の再稼働をめざしているという。

「臭いものには蓋」ということわざがある日本人の体質なのか。

兎に角世界一大変な目にあっても、それをなかったことにしてしまうことが

得意な国なのである。

痛みを知ったからこそ本当はそれを糧にして、その痛みを後世に伝えていくことが

私たちの使命であり、世界の中の日本の使命だと思うのだが。

「はだしのゲン」を読むな、「ほたるの墓」を放映するな、

実際に他国から輸入禁止措置を受けているような日本の海産物を

買わなければ「風評被害」、なんか共通しているのは

「喉元過ぎれば熱さ忘れる」「臭いものに蓋」「寝た子を起こすな」

ということか。

 

エネルギー計画案の最後の一文、本当にこうしていただけないか

と思う。

我が国の挑戦が、世界の子供たちの将来を
希望に満ちたものとする、そのような貢献となることを目指したい。

 

 

 

    
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